じょじろ~の悪い癖…

・すぐ横道に逸れること?

・描く描く言って6年も漫画を完成させなかったこと?

・トイレ掃除だけじゃなくお風呂掃除もサボりまくってたため、最近大変な思いをした事?





…いや、まあそれはそれで、うん、ダメだなって思ってるよ?

あ、ちょっと待てコノヤロウ!掃除の事は創作に関係ないじゃないか!!
流れに任せて余計なこと言わせやがって…!!




…………寒い一人芝居はこのくらいにして、今回のテーマ、『自分の悪い癖』についてですが、


描き方をその時の気分で変える癖がある。というもの。



うん、ブログとかで何度か言ったことありますよね。なので聞いたことがある人もいるかもしれませんが、今回は鼻でもほじりながらこんな話題にお付き合いくださればありがたいです。
描き方を変える、といえばまだ聞こえはいいんですよ。
でも自分の場合、絵(イラスト)に関してはそれ以上に酷くて、


描き方(塗り方)を一向に覚えようとしてません。

毎回塗る時に「前回はどうしてたっけ?」ってなるので、ぶっちゃけ同じ塗りがほとんどできない。…と思う。覚えてないから確かめようもない…。

しかしこれじゃマズイと重い腰を上げたのが2016年前半、自分なりのスタンダードな塗り方を確立しようと、覚えることを意識しながら色を塗ったことがあります。
そのおかげでその後の数点はそのやり方である程度落ち着いたんですが、しばらくまたカラーイラストを描かない時期があり(遊んでたんじゃないよ、漫画描いてたんだよ)その間にすっかり塗り方を忘れました。

…で、現在に至る。(成長率 -2.0%)


だからイラストに対していつまでも苦手意識が抜けないんだよな。。

そんなわけで億劫なんだす、色塗るの。


とまあ、絵の彩色に関してはホント課題だらけなんだけど、今回お話ししたいのは漫画の事です。
すみません、まだ前座でした。


で、その漫画ですが、実はこれもあまり描き方がはっきり確立してません。
正確にいえば「この描き方でもうOK!」っていう意識には至らないという事であり、実際は長年描き続けているためイラストの時の様に「どうやってやれば…?」って事にはなりません。
ただコミスタ(漫画制作ソフト)を使い始めた当時、半年とか一年とかブランクが開くと使い方を忘れて「ええ…っと?」となる事はありました。まあそれはソフトの使い方の事なので別問題ですね。

じゃあ別に漫画に関しては問題ないじゃないか。と思われるかもしれませんが、自分の場合ある意味「この描き方でOK!」という感覚が全くないが故に日々変化してしまう危険性を孕んでいるとも言えます。

そもそも自分は
「好きなものはすぐ真似したくなる」性格であり、
「思いついたものはすぐ試したくなる」性格なのです。

これが描いてる最中によく起こるので結果的に
『描き方をその時の気分で変えてしまう癖』という形で現れます。

とはいえこの変化を自分は成長だと思っているんですよ。実は劣化だった…てことはないと信じたい。そんなのやだ!

てなわけで、最後の方に作品執筆中での変化にも触れようと思いますが、とりあえずここ数年における絵の変化を作品ごとにわけて解説付きで紹介していくとしましょう。


まずは2016年。<星に願いを☆第三弾>
多少削ったり、グラデーションを入れたり、トーン処理が単純にペタペタ貼るだけではなくなったのが2016年。背景は定規ツールを使い丁寧に細かく描いているけど、人物も含めて線が細くて全体的に“薄い”印象。背景をどこまで描きこめばいいか迷いがありました。線の強弱もないためスッキリし過ぎている。とくに金髪のキャラはトーンで影を付けるのがほぼ必須だったけど、それでも淡白…。とにかくベタが少ないんだよな。


つづいて2017年。<青と茜のフォトグラフ>
背景をフリーハンドに変更。(下描きでは定規ツールを使ってる) 前作からの反省で人物の線は背景の線より太くして見やすく改善。しっかりパースを取って忠実に描くより、手描きの雰囲気と縦と横の線を垂直と平行にしないことで奥行き感を意識した描き方に。まともにトレースをするようになったのもこの頃から。トーンはグラデーションの重ね貼りでより深い濃淡を表すようになる。目や影などにはサクッとベタで処理。セリフやコマ枠外の装飾や、コマを崩したりなど少女漫画を参考にして今までのコマ割りのやり方を一度白紙に戻した。というか、背景、人物、トーンなど全体的に描き方を見直した。


そして1年飛んで2019年。<灯-tou->
デジタルで漫画を描くようになって10年ちょっと、気が付くと大分トーンに頼った描き方になってきてたことに不満を感じ、原点回帰のつもりでトーンの量を一気に減らす。(前回今までのやり方を見直したのに原点回帰って…) 通常のグレー部分含め濃淡は線で表現。夕方のシーンはさすがにトーン使ったけど。まだ線での表現に慣れてないのにトーン減らし過ぎて何となく白っぽい印象のシーンも。思えばアナログ時代中期の頃にも似たようなことしたけど、その時によく似てる。物語後半で少し慣れてきたのもあり、描くのが楽しくなってきた。やっぱりこういう描き方のほうが性に合ってるのかも。


更に変化し続ける同2019年。<新装版ナツメグリ>
前回、トーンを抑えすぎて淡白な感じになってしまったので、人物描く時に使ってるGペンの太さを0.1mm太くする。トーン制限は止めて、貼りすぎに気を付けながら前々回と前回の間くらいの感覚で使用する。今までより線の強弱が付くようになったのもあり、漫画全体の”濃さ”はまあまあ納得できる形に。でも今見てみるとトーンのせいでちょっと濃いかな。線を太くした分、抑えるべきだったかも。逆に影を線で描く流れはほとんど生かされていない。(うっかり失念してたのかと…) ただ2016年の頃はベタもトーンも貼らない髪のキャラクターは影を付けても淡白になりがちだったけど、それはまずまず解消できたと思う。


そんで最後に今年2020年。<ジョンは今日も主役じゃない(制作中)>
不慣れながらも手描きのカケアミも積極的に使うようになる。「ペンで表現できるとこはペンで」と思うようになったけど、あまりガリガリとペンを走らせると劇画タッチに近づいていくので、最近はその辺の調整を考えながら描いてる。トーンも新装版ナツメグリほど濃ゆくならないようにしてる。影の付け方は「青と茜のフォトグラフ」以降、ベタでさっと塗るのが当たり前になってたけど、もっと柔軟に斜線やトーンも併用してその時の気分で変えるようになった。あと背景もペンだけで描くことに慣れてきたかも。


そして先に述べた”作品執筆中での変化”についてだけど、まずはこの年表を見てください。

2010年   星に願いを☆第三弾

2017年春  青と茜のフォトグラフ

2019年春  ジョンは今日も主役じゃない

2019年夏  灯-tou-

2019年秋   新装版ナツメグリ

これはそれぞれの作品に着手した年と季節。(「星に願いを」は季節がいつだったか覚えてない…)
「青と茜のフォトグラフ」、「灯-tou-」、「新装版ナツメグリ」は着手した年に完成してるけど、「星に願いを☆」は6年後、「ジョンは今日も主役じゃない」はまだ制作中で既に1年半経っています。
これについては「星に願いを☆第三弾」のあとがきにも書いたけど、『描き方をその時の気分で変えてしまう癖』を持つ自分にとって制作期間が長いということは、
描いてる最中にどんどん描き方が変わってるって事になります。
「ジョンは~」は描き始めた当初はまだ「青と茜のフォトグラフ」の描き方を踏襲してました。そのためトーンの使用量が多く、処理に時間がかかってしまい、イラストの彩色をしてるような気分に陥ったため、モチベーションが下がっていきました。(右図:商品のパッケージが全てトーン)
そして一旦筆を置き、「灯-tou-」、「新装版ナツメグリ」を経て、今年になってからまた制作が再開しました。この2作品を間に挟んだことでトーンの使い過ぎ(当社比)から解放されて、結果今は去年よりも楽しく「ジョンは~」を描けています。モチベ的には功を奏したのですが、その代わりに「描き方が…」となったわけです。
  
▲漫画の最初のページ(左)。影だけでなく背景の木もトーン処理。ペンでは一切、影を描いていない。
一方、ここ数か月の間に描いたコマ(右)。背景にトーンは使わず、ほぼ全てペンで描写。▲

ここまで違うともう描き直さざるを得ません…。

以上が、2016年から2020年(現在)の間に起こった変化です。
自分がよりよくなろうという意志でやってる事なので『気持ち』としては悪くないんですが、制作期間が長くなってるものはその話の中で絵が変化してしまうので、作品を創るという意味では悪い癖…なのかなと思います。。
ちなみにこれ、それぞれの作品を完成させた時は「よし!完璧!」と思ってるんですけどね。
特に「青と茜のフォトグラフ」を描いた時の満足感は半端なかったです。あの時は全力疾走してたからなあ…。
でも3年経つとなんかもうあちこち物足りないと感じてしまいますね。

今でこそ「この当時の表現は…」とか思いますが、トーンを多用したからトーンの使い方の幅も広がったし、改めてペンで表現できるところはなるべくペンで描きたいと思えるようになったわけで、一応成長したって思いたい…!(二度目)

いろいろ御託は並べましたが、そもそもこういう変化って気にしてるの描いた本人だけで、読んでる人は全然気にしてない(気づいてもいない)ことだったりするんですよね。

それを言っちゃあ本末転倒だろ!って事で、今回の話は締めたいと思います。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。


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