キャラの心情だけでなく、周りの要素もしっかりと

心情のリアルさがより伝わりやすくなるように、作品の舞台も実在する場所に設定しようと思いました。ただ、はっきりとそう決めたのはある程度ストーリーが出来上がってからだったので、完全に一つの土地を舞台にする事はできませんでした。
まだ舞台を決める前、この作品の一つのイメージとして浮かんだのは、表紙にもなっている夕陽と電車の高架橋をバックに河川敷を歩く主人公たちでした。(右絵)
そしてプロットを進めていくうちに、舞台はじょじろ~が主人公たちと同じ歳の頃過ごしていた実家のある埼玉県の川越・鶴ヶ島付近にしようと思うようになりました。ただ実家付近には表紙のイメージに合うような高架橋と河川敷はありません。自分のイメージに近い雰囲気の風景を探すためネットでググッたところ、ドンピシャだったのは東京と千葉を繋ぐ常磐線の江戸川橋でした。(下の写真)
           
そしてもう一つ実家の周りにはないのが夕陽が傾く街を一望できる高台です。
物語のキーポイントとも言えるこのシーンは何としても実家付近の風景で!と思ったのですが、実家付近はものの見事に平野なので、高台など全くなく、夕陽のシーンは同じ埼玉県内の皆野町にある美の山公園からの風景を参考にしました。

夕陽のシーン。『鶴山公園』は架空の公園です。
夕陽のシーンはあまり詳細に描く場面ではなかったので以前撮った写真などを参考に半分イメージで描きましたが、作品の顔になる表紙と、劇中に出てくる実家付近の風景はちゃんとした資料が欲しいと思い、夕方にあわせて江戸川橋まで写真を撮りに行き、その足で実家に帰り一晩泊まった後、翌日に父と車で漫画に出てくる場所を撮りに行きました。
主人公たちが待ち合わせ場所にしていた中央図書館、コスモスが咲くあぜ道、ちょっと変わった外観の交番、二人がアイスを食べていた加藤牧場、その他セリフの中だけに出てきた総合公園や高徳神社、全部実在するものです。
         
二人が回ったコースもちょっときつめではありますが、実際に歩いて回ることが可能なロードマップを作成した上でそれに沿って描きました。
このコースの最後、夕陽を見に行く前に二人がベンチに座って話していたところも劇中では名前は出てきませんでしたが、「鶴ヶ島市運動公園」という実在する場所です。(セブンイレブンも近くにあります⇒)
ちなみに制服のデザインは違いますが、二人が通っている高校はこれも地元のじょじろ~の通っていた高校になっております。(ただし、校舎内の資料はなかったため、想像で描いてます)

なので、この作品はしようと思えばできますよ、聖地巡礼(笑)
…とはいえ、この地元のシーンは物語の前半、ページ数にするとたった4ページなんですけどね。

そしてこの資料を基にした背景の中で、一ヶ所だけ実はじょじろ~の父が友情出演しておりますw

たまたま資料写真を撮ろうとした時、写りこんでしまい、最初は削ろうかと思ったのですが、背景に全く人がいないのも変かなと思い、そのまま描くことにしました。ただ、資料を撮りに行ったのはまだまだ寒い春先で服装はダウンジャケットだったので、物語の季節に合わせて上着は半そでのシャツに描き換えました。
   ▼資料写真
   


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