裏話その2 ジャングルに潜む奇怪な生物たち

ページの約3分の1くらいのスペースにひたすら植物を描くというのをやってみたら想像以上の苦行だったこのジャングルシーン。このシーンを描いたおかげで今は大抵の背景は「あのジャングル程じゃない」と気持ちを奮い立たせる事ができるようになりました。
そんな苦行のジャングル描写でしたが、少しは気を紛らわす一助になったのが謎の生物たちです。隙間とかにちょこちょこ描くのは割と楽しいんですよ。んで、この謎の生物たちも前項の海の中のシーンと同様にお店に関係するものとなっております。前項で少し触れましたがこのジャングルは雑貨とグッズが売っているお店(具体的な店名は『ヴィレッジヴァンガード』)がイメージ元。このお店はとにかく通路が細く所狭しと商品が手の届かないくらいの高い所まで積んであり、キャラクターグッズやら雑貨やら本やらお菓子やら、とにかく色んなものが置かれています。ドンキホーテより色んな版権のキャラ物が多くてマニアックなアイテムがある印象です。ちなみに自分はこのお店にジャングルのイメージを抱いたのでジャングルシーンを描きましたが、このお店の壁紙等をみるとコンクリートジャングルをイメージしてるようです。
本編ではセリフや流線、コマ等でジャングルの6割程しか見れない状態でしたので、見やすくしたジャングルシーンのコマを載せておきます。探したら知ってるキャラがいるかも?大きいサイズも用意したので暇な時にでもどうぞ~。

※大きいサイズ(2516x1657 2.7MB)
右下のコマ、サメみたいな生物に変な形の葉っぱが被さっていますが、これはこういう形で帽子が売られていたので、それを葉っぱに見立てて描いた物です。このように元の素材からそこそこ加工してしまったものもあるのでわかりにくいかもです…。ちなみに左の本の化物はただ単に本を擬獣化しただけです。
右下のコマの沢山の足(触手?)がある生物は底がモップになってて履いたまま掃除ができるスリッパだったと思います。怪しげな表情をしてますが、実際の商品はかわいい顔をしてましたよ。たぶん。
同じお店のことなのでついでに話すと、このジャングルを抜けると地球が出てきますが、これはお店の店頭に設けられている「宇宙グッズ」コーナーにある地球儀からのイメージになります。お母さんがカンナを探し回ってるシーンで背景に描写されています。本編だと小さいコマなのでちょっと見にくいかもですが。↓拡大したセリフなしバージョン↓

裏話その3 時計屋さん

この物語の中に出てくるお店はほとんどが実際にお店に足を運んで見てきたモノを参考にして描いていますが(デパート内の風景も含めて)、唯一時計店は時計をたくさん描いておけばいいやとしか思ってなかったので完全にオリジナルなお店になってます。そもそもネームの段階では時計店はカンナがイメージの世界から戻ってくるシーンだけの描写だったので、店内を描くことすらないと思ってました。ただ実際描き進めてみると、お母さんの楓さんが呼び出しのアナウンスを受けている場所を下描きの段階で時計店の前にしようと決めたので、アングル的に店内だけでなくお店の名前まで描かなくてはならなくなりました。カンナのシーンだけなら鳩時計だけで済んでいたのに…と後悔しつつ。でもそれならお母さんを時計店の前にしなけりゃいいだけの話なのですが、お母さんはカンナを時計店の前までしか追う事ができなかったという状況にしたいと決めた時点で、自分の中で他の場所はありえなかったです。
そしていざ描くことになった時計店。描き出すと段々筆が乗ってきて気が付くとお店のロゴまで作ってました。ただせっかく描いたロゴは本編では断ち切りの呪いで柱に掲げた方は完全に本に載らなくなってしまいました。こういうの一心不乱に描いてる時は全然気づかないんだよなあ…。なんかちょっと悔しい思いをしたのでこの裏話で載せますね。
ぜひロゴデザインをご所望の際はじょじろ~へご依頼ください。(冗談です)
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